徒然日記〜夢はかく語りき〜

夢日記だったり、最近あった話など。

リアルな夢の世界の話

 

父がせん妄症状を起こして、2日目。せん妄は夕方に起こりやすいということで、今日から15時すぎに病院へ行くことになった。

通常なら感染対策のため、面会は短時間でと言われているが、せん妄を起こした今は長くいても何も言われない。

一昨日、暴れたので夜中に拘束具をつけられたが、昨日母が見舞うと、憮然とした態度で「これは何かの間違いだ」と言ったらしい。せん妄症状がでているときは記憶がないが、暴れた記憶は覚えていたので、正気になったときのことなんだろう。

しかしだ、朝目覚めたときに拘束具をつけられていたら、何かがあったと理解せねばならぬのに、さも自分は全然悪くないと言わんばかりの態度だった。

夕方、主治医との面談のあと、主治医自ら父に説明しに来たが、拘束具をつけた理由を「せん妄が起きて、病室を歩き回っていたという報告を受けました。看護師が声をかけると暴れ出したということです。他の患者さんに話しかけたり、詰め寄ったりしていて、これは危険だということで拘束させてもらいました」と伝えたら、すごーくしおらしい態度で

「もう暴れたりしませんから、これ外してください」と懇願しましたが、

主治医「○さん、申し訳ありません。せん妄症状は無自覚のときに起こるので、そう言われましても、せん妄が収まるまで1週間は様子をみましょう」と却下されてしまいましたが、家族としては拘束は仕方ないことだと思いました。

父は入院してからずっと寝たきりだったはずが、入院5日目でせん妄が起きてしまいます。一番最初のせん妄は火曜日の夕方、廊下にへたり込んでいるのを発見されました。そのとき看護師に「ここは神奈川だ」と言ったらしくて。それが報告日誌にしっかり記録されてしまいます。

夜8時頃、今度は部屋の中を行ったり来たりして、向いの患者さんに話かけ、患者さんがナースコールで看護師を呼び、自体が発覚。声がけした看護師に抵抗して暴れたため、押さえつけられ、それが不服でまた暴れたというから、てっきりせん妄状態なのかと思ったら、正気に戻っていたと。

まぁ確かにせん妄は衝動的に動いてしまうことがあり、夢と現実がごっちゃになってしまっているからこそ、そういう行動を起こしやすいのだそうです。

そういえば3月に入院していた際に、隣のベッドの人が自分の噂をしているとか、看護助手さんが別の患者さんに話している言葉を全部聞き取り、自分に話しかけていると勘違いし、「看護師さんが話しているんだから静かにしろ」と怒られたことがあります。これもせん妄症状で、幻聴や幻覚が聞こえたり見えたりするんだそうです。

 

今日の面会で、父が母に話した話の内容はすべて夢の話だったそうです。母は「夢は夢、起きたら夢を忘れなさい」と言ったそうですが、すべて見た夢を覚えているとはなかなか、さすが私の父。

ちなみに父の母(祖母)もまた夢をよく見る人だったなぁと。血は争えませんね。

父は今、常にうつらうつらしている状態で頭に浮かんだり、目の前にリアルな映像が浮かんで、夢だとは思えないと言ったそうな。

その現象は「入眠時心像」といって、眠る前に脳が見せる映像なんだそうです。というのも、私も寝入りばなによく入眠時心像を見るので、父が言いたいことがよくわかるんです。たまに幻聴も聞こえたりして…

昨年イベントが終わって、やっとで眠気が来た…と身を委ねた瞬間、「整理券まだありますか?」の声とともに来場者が目の前に現れ、「すみません!配り終えました!」と叫んで目が覚めたときが。あれはすごくリアルだった😂

たぶん父にも同じ現象が起きているんだと思いますが、やはり対応なくて、目が覚めたら、それが現実と思わなくてはなりません。

しかし、夢というのは続くんですよね。夢の中で起きて、まだこれ夢じゃん、起きなきゃともがくんだけど、なかなか目が覚めないんです。もしかしたら、父もそんな状態になっているのかも。

父がせん妄で「神奈川にいる」と言った件、実は父、神奈川に住んだことも旅行にも行ったことがなかったんです。なので、なんで神奈川が?と思っていたら、今日母との会話で判明したのが、

父には14歳年上の兄がいて、戦時中、神奈川に住んでいたことがあったらしいと。伯父は当時16歳くらいかな、赤紙が来て神奈川に行ったそうです。戦争には出ないまま、むつ市に帰ってきたそうですが、この話をするまで、何故神奈川?と思っていたので、そういう繋がりだったのかなと。

父が見ている夢は人生の走馬灯みたいだねと母。もしかしたら、祖父母や兄弟姉が迎えに来ているのかもしれませんね。

まぁ、実は10年前に身罷った祖母も亡くなる3ヶ月前からほとんど寝たきりになっていたんですが、毎夜誰かが迎えに来ていたらしく、「○ちゃん(長女)!もうそっちにいだのかぁ、だから会えながったんだぁ」と寝言を言ったり、「△雄!おめもそっちさ、いだったのがぁ!(そっちにいたんだね)」と叫んでいたのを聞いたときは、やはりお迎えは来るんだなと思いました。

父にもその時期が近づいてきているのかもしれませんね。

せん妄が落ち着くまでは夕方に面会を続けるつもりです。